SPECIAL
TALK
02

特集記事

かっこよさと機能性を兼ね備えて進化する建設産業のユニフォーム

令和に入ってから建設業界各社のユニフォームが、かっこよく進化しています。かつての作業着のイメージから、色や形、素材や機能性にこだわった各社オリジナルのユニフォームは、働く人たちのモチベーション向上にも貢献しているようです。そんな令和のユニフォーム事情について、「やまぐち建設21の会」の井原昌二さん (株式会社井原組 代表取締役社長)にお話を伺いました。

SPECIAL TALK 01

近年、建設産業のユニフォームが新しくなっていますが、業界的にこうした流れがあるのでしょうか?

そうですね。「やまぐち建設21の会」の会員企業においても、ユニフォーム刷新に取り組まれた企業様の事例を見て、他の会員各社が連鎖的に取り組んでいったように感じています。
ちょうど、世代交代をする企業が多かったので、社内の雰囲気や社員の意識を刷新していきたいと考える中で、ユニフォームを新しくすることは目に見える変化として、取り組みやすかったのだと思います。
また、全国的にもそうした流れはあると思います。2022年の全国建設青年会議 第27回全国大会では「令和のユニフォーム選手権」というイベントが開催され、全国各地より約70着のこだわりのユニフォームが展示されました。トレンドとしては、スポーティで企業のイメージカラーを反映したもの、鮮やかな色を採用したもの、オーダーメイドで独自性を追求したものが多かったですね。そのような流れが、建設業界全体に浸透しはじめているのだと思います。

SPECIAL TALK 02

御社(株式会社井原組)は、いつ頃リニューアルされたんですか?

弊社は3~4年前だったと思います。21の会の中でも、住吉工業さんや澤田建設さんがいち早くユニフォームを変えられました。その後に各社が追随していった感じですかね。弊社においてもロゴ変更に合わせ、ユニフォームを一新しようと決めて取り組みました。以前のユニフォームは、グレー系のいわゆるTHE作業着だったんですが、新しいユニフォームは会社のイメージカラーである赤をメインカラーに採用し、アクセントにグレーを採用しました。企画段階から、社員の意見もとりいれつつ、業者さんに提案してもらいながら、素材選びや機能性を取り入れて最終形にたどりついた感じです。

SPECIAL TALK 03

ユニフォームを刷新した効果について教えてください。

まずは、社員一人ひとりがきちっと服を着てくれるようになったなと感じています。それと、使い勝手が向上したのも効果の一つです。従来、建設業の作業着は、火薬を使うことも多かったので、綿で出来たものが多かったんですが、今はそういう場面も減ってきたので、化学繊維製が増えました。そのため、色んな色を表現することが出来るようになって、色鮮やかになって建設産業のイメージも変わったように思います。男性だけじゃなく、女性にも受け入れやすくなったのかなと。薄暗い場所での視認性もアップしましたので、安全面での効果もあります。あとは、目立つ色使いのため、一般市民の方にも、「井原組さん、あそこで工事してたね」といった声を聞くことも増えました。そういう意味では、社員の意識の向上やモチベーションアップにもつながっているのかなと思います。
その他にも採用面での効果も大きいですね。ユニフォームを変えてから、入社してくれる社員も増えたと実感しています。特に、今の若い方には、どんな服装で働くのかというのは企業選びの要因になっていると思います。

SPECIAL TALK 04

今後の取り組みについてお聞かせください。

これまでにも、やまぐち建設21の会としては、山口県と共同でユニホームの展示会を県庁で開催したり、マスコミ向けに発信したりといった取り組みを行ってきましたが、今後は、ファッションショーなどのイベントを行ってみたいなという思いはあります。
また、工業系や農業系の高校には、それぞれ指定の作業着があるんですが、そこでもデニム地を採用するなど、かっこいい作業着を採用している学校もありますし、国交省さんなど発注側のユニフォームも変わってきているので、そういったものも含めて外部にアピールして、建設業界のイメージ刷新につながる情報発信をやまぐち建設21の会が中心となって取り組んでいければいいなと思います。

SPECIAL TALK 05

最後に、井原社長の考える建設産業の魅力を教えてください。

正直なところ、大変な仕事が多いのも建設産業の特徴ではありますが、我々の仕事は目に見えて生活が変わるものを作れますし、地域の人達に喜んでもらえる仕事であることは、建設産業の魅力だと思います。また、モノを売る仕事だとブームが去ってしまうと、次のモノへと移り変わってしまいますが、我々のつくるインフラは、数十年にわたり変わらず生活を支えていくもので、そのようなものづくりに携われるのも建設産業の大きな魅力だと思います。
これからの建設産業には、若い皆さんの力が必要ですので、ぜひ私達と一緒に盛り上げてもらえると嬉しいです。

かっこよさと機能性を兼ね備えて進化する建設産業のユニフォーム No.1

かっこよさと機能性を兼ね備えて進化する建設産業のユニフォーム No.2

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